飛騨の家庭では、大晦日の夜は家族揃って新しい年を迎える「歳とり」という風習があります。普段は遠方で暮らす家族もこの日は実家に戻り、家族揃って新しい歳を迎えます。
この食卓にはたくさんのごちそうが並びますが、欠かせないのが「飛騨の塩ぶり」です。ブリは成長に伴い名前が変わる出世魚でもあり縁起がいいこともあってか、家の繁栄を願うなどの特別な思を持って、飛騨の人たちは飛騨ぶりを食べます。「ブリ専用の皿」があった記録も残っているほど、飛騨の人たちにとって飛騨ぶりは特別なものなのです。
 飛騨は山国、海が無いのになぜ「飛騨ぶり」なんでしょう？
ブリは富山湾で採れます。現在も氷見港で水揚げされるブリ（特に寒ブリ）は一流ものとして扱われます。
そのブリは「越中ブリ」として飛騨に運ばれ、「飛騨ぶり」と名を変えて信州に運ばれます。ちなみにこのルートは「飛騨ぶり街道」と言われ、古い文献にその記録を見ることができます。
現在は富山以外からもブリが運ばれ、飛騨で販売するものを「飛騨ぶり」と呼んでいます。
 江戸時代のころから戦前までの冷蔵技術がない時代、ブリを運ぶには塩漬けにする必要がありました。その名残から「塩ブリ」といわれていますが、現代ではブリの旨みを引き出すために塩が使われます。
ブリは鮮度を保つために３枚におろした後、流水にさらし余分な脂や血を抜きます。おろすときにも内臓と身の境にある薄い膜まで丁寧に剥ぎ取ります。血の塊や生臭みを取るためです。この一手間で、食べるときの風味が変わります。
塩加減は職人技、ブリの状態を見ながら加減します。身の厚い部分は多めに、薄い部分は少なめにし、均等に塩が浸透するようにバランスよく振ります。皮の部分も少なめに。皮の部分に塩を多く振ると、焼いた時塩辛さを強く感じるからです。
ブリは一旦冷凍され、店頭に並ぶのを待ちます。
ブリに降った塩は解凍時に浸透するため、おいしい飛騨ぶりを食べているただけるタイミングを見て、解凍し店頭に並びます。
魚独特の臭みはありません。臭みの原因となる部位を取り尽くし、適温（企業秘密）の水にさらすことで血やねっとりとした余分な脂を抜いているからです。
 ブリの食べ方にはいろいろありますが、飛騨ぶりはそのまま焼いてお召し上がりください。塩が旨みを引き出し、大変美味しくお召し上がりいただけます。
飛騨ではぶりの身を串に刺して炭火で焼いたという話が残っていますが、現代ではガスや電気のグリルを使って焼きます。脂っこい魚ですので、少々脂が落ちる焼き方のほうが良いかもしれません。
白身の部分、血合いの部分、それぞれ味も異なり、よく焼けた皮が好きな方もいらっしゃいます。捨てるところなく、全て美味しく食べられます。
ちょっと脂っこく感じる時は、大根おろしを添えてください。
さとうの飛騨ぶりは、産地を選び、独自の製法で美味しく仕上げた自信作です。
店頭ではもちろん、ネットショップでお買い上げのお客様にもおいしいい飛騨ぶりをお届けしたいと、スタッフ一同取り組んでいます。
さとうの飛騨ぶりは、ブリが捕れる富山の人たちも絶賛する美味しさ、自信を持ってオススメします。
12月〜2月はぶりが一番おいしい季節！ ぜひ、飛騨ぶりをお召し上がりください。
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